そうして、一方、舞妓の方は、京都へ着いたその当夜、さっそく花見小路のお茶屋に案内されて行ったのだが、そのころ、祇園に三十六人だか七人だかの舞妓がいるということだったが、酔眼朦朧たる眼前へ二十人ぐらいの舞妓達が次から次へと現れた時には、いささか天命と諦らめて観念の眼を閉じる気持になった程である。
僕は舞妓の半分以上を見たわけだったが、これぐらい馬鹿らしい存在はめったにない。
特別の教養を仕込まれているのかと思っていたら、そんなものは微塵もなく、踊りも中途半端だし、ターキーとオリエの話ぐらいしか知らないのだ。