坂口安吾 『日本文化私観』 夜になると、大概、嵐山劇場へ通った。 京都の街も、神社仏閣も、名所旧蹟も、一向に心をそそらなかった。 嵐山劇場の小便くさい観覧席で、百名足らずの寒々とした見物人と、くだらぬ駄洒落に欠伸まじりで笑っているのが、それで充分であったのである。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア