京都の街も、神社仏閣も、名所旧蹟も、一向に心をそそらなかった。
嵐山劇場の小便くさい観覧席で、百名足らずの寒々とした見物人と、くだらぬ駄洒落に欠伸まじりで笑っているのが、それで充分であったのである。
そういう僕に隠岐がいささか手を焼いて、ひとつ、おどかしてやろうという気持になったらしい。
京都の街も、神社仏閣も、名所旧蹟も、一向に心をそそらなかった。
嵐山劇場の小便くさい観覧席で、百名足らずの寒々とした見物人と、くだらぬ駄洒落に欠伸まじりで笑っているのが、それで充分であったのである。
そういう僕に隠岐がいささか手を焼いて、ひとつ、おどかしてやろうという気持になったらしい。