五尺四寸五分だとか、日本の女に珍しい延び延びして均斉のとれた美事な体格で、顔もまずくはない。
漁色漢の望月王仁は、ああいう女はムッツリ助平と云って、冷めたく取り澄しているくせに内心は淫らなものだ、案外ウブなもんで変に情熱があって一晩はよろしいものだ、などと大いに働きかけたが、全然手ごたえがなかった。
戦争になって看護婦というものが戦地へ駆り立てられひどく貴重品になったとき、東京のかかりつけの病院にいたこの看護婦が戦地へ徴用されちゃイヤだなとこぼしていたので、無医村の看護婦という立派な口実に許可を得て連れてきて、海老塚医院へおかず、自宅の一室を与えて昼だけ医院へ通わせる。