文学には人間観察の一定の限界線はないから、奴は探偵の天才だが、全然文学のオンチなのである。
然し我々は彼の探偵手腕を絶対的に認めるから、この不勉強の怠け者を敢て博士と尊称することにしているが、然し奴めは肩のこる学問は知らない代りに、下らぬものなら、講釈本、落語全集等の高級品から下は猥本、映画雑誌、相撲の番付、そういうものは徹夜で耽読するから、下らぬものならなんでも知らぬというものがない。
私が出かけて行って手紙を見せて応援をたのむと、
文学には人間観察の一定の限界線はないから、奴は探偵の天才だが、全然文学のオンチなのである。
然し我々は彼の探偵手腕を絶対的に認めるから、この不勉強の怠け者を敢て博士と尊称することにしているが、然し奴めは肩のこる学問は知らない代りに、下らぬものなら、講釈本、落語全集等の高級品から下は猥本、映画雑誌、相撲の番付、そういうものは徹夜で耽読するから、下らぬものならなんでも知らぬというものがない。
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