そのよって来たるところを権助オ鍋一党の風説から判ずるに、君はお加代さんの手を握ったり、お乳を長くいじってみたりするそうじゃないか。
又、ちかごろは、下枝さんという可愛いい小間使いに殊のほか御執心で、胸の病いがあるようだ、とか、どこか内臓に異常があるようだ、とか、頻りに診断を受けさせるようにホノメカシテいる由、以上、当邸内だけで三件、医院の方じゃ何をやらかしていらっしゃるやら、当邸内の三件だけに就いて判断しても、我々文人の人間なみの愛慾にくらべて、いささか異常、陰性、変タイ、と見たのはヒガメかね」
「よし、よし、そこだ」