そういう魔性の妖しさは、同性の敵意を煽り易いのか、何といっても男という男がみんな特別惹きつけられるのだから、嫉妬されるのだろう。
加代子さんは一馬のことがあるから特別で、あやかさんの話になると、その底にある反感があんまり神経的に鋭利すぎて、私は苦しくなるのであった。
激しすぎる憎悪や嫉妬というものは、却って当人をみすぼらしく、相手を引きたてるようなもので、加代子さんほどの清純な生娘でも、やっぱり聞き手に苦しい気持を与えるから、ヤキモチヤキの美しい鬼、そんなものも有るんだなアという実感を与えられる始末であった。