この鳩時計の七時をうったときに、海老塚医師が論語研究会、奥田なにがしという蒼ざめてヒョロ高い軍服の人物をつれてきました。
海老塚さんの一場の紹介があって、さっそくこの聖人が説法にとりかかり、人はパンのみによって生くるものにあらず、と言いかけますと、土居画伯が聖人をハッタと睨んで、バカヤローめ、孔子様にそんな文句があるかい、我々物自体の作家に向って和洋セッチュウの説法は怪しからん奴だ、人見小六さんも礼儀をわきまえぬ奴めと怒る、丹後さんだけが聖人の味方をしたようですが、結局主人の一馬さんが、家宅侵入を許さずということとなって、土居画伯が、廻れ右、オイチニ、オイチニ、食堂のドアから外へ突きだしましたよ。
海老塚さんも一緒にでました。