ピカ一は勝手にしやがれと言わんばかり、とりあわなかった。
「然し、問題は、このカケているコーヒー茶碗ということでして、常にそれを取り扱っているツボ平夫妻、八重、木曾乃はそれを見分けることができても、他の我々は、土居画伯の茶碗はカケているとは知っていても、どのようにカケているかは知らないのですよ。
更に、又、それ以上の大問題は、歌川家のコーヒー茶碗は土居スサノオノミコトによって破壊され、若しも新らたに客人がふえた場合は、土居画伯同様、カケたコーヒー茶碗を割り当てられる運命にある、このことを犯人が知っていなければ、この犯行はなりたたないということですな。