一夜、それは夏の夜のことだった。
深草から醍醐へ通う谷あいの径を歩いていると、にわかに鳴神がとどろきはじめた。
よもの山々は稲妻のひかりに照りはえ、白昼のごとく現れて又掻き消えたが、その稲妻のひらめいたとき、径のかたえの叢に、あたかも稲妻に応えるように異様にかがやくものを見た。
一夜、それは夏の夜のことだった。
深草から醍醐へ通う谷あいの径を歩いていると、にわかに鳴神がとどろきはじめた。
よもの山々は稲妻のひかりに照りはえ、白昼のごとく現れて又掻き消えたが、その稲妻のひらめいたとき、径のかたえの叢に、あたかも稲妻に応えるように異様にかがやくものを見た。