命をかけての恋ならば、たとい万死に価しても、なお、一滴の涙、草の葉の露の涙、くさむらにすだく虫のはかないあわれみ、それをかけてくれるものが、何者か、あるような思いがした。
たそがれ、大納言は小笛をたずさえてわが家をでた。
道へでて、はじめて心は勇みたち、のどかであった。
命をかけての恋ならば、たとい万死に価しても、なお、一滴の涙、草の葉の露の涙、くさむらにすだく虫のはかないあわれみ、それをかけてくれるものが、何者か、あるような思いがした。
たそがれ、大納言は小笛をたずさえてわが家をでた。
道へでて、はじめて心は勇みたち、のどかであった。