爽やかな夏の夜風のにおいがした。
人の世のあのなつかしい跫音が、風にまぎれて、胸に通った。
「すでに、このようなことにもなり、小笛が帰らぬ今となっては、私の悔いの一念が笛と化して、月の国へあなたを運ぶよすがともならない限り、あきらめて、この悲しさに堪えて下さい。
爽やかな夏の夜風のにおいがした。
人の世のあのなつかしい跫音が、風にまぎれて、胸に通った。
「すでに、このようなことにもなり、小笛が帰らぬ今となっては、私の悔いの一念が笛と化して、月の国へあなたを運ぶよすがともならない限り、あきらめて、この悲しさに堪えて下さい。