と、鼻さきに、とつぜん物の気配を感じて、大納言はてのひらを外し、その顔をあげた。
すぐ目のさきの叢の上に、ひとりの童子があぐらをくんでいるのである。
たしかに童子にまぎれもないが、粗末な衣服を身にまとい、クシャクシャと目鼻の寄った顔立は、大人、いや、むしろ老爺のようである。
と、鼻さきに、とつぜん物の気配を感じて、大納言はてのひらを外し、その顔をあげた。
すぐ目のさきの叢の上に、ひとりの童子があぐらをくんでいるのである。
たしかに童子にまぎれもないが、粗末な衣服を身にまとい、クシャクシャと目鼻の寄った顔立は、大人、いや、むしろ老爺のようである。