坂口安吾 『三十歳』 然し、その腕に私の力がいくらかでも籠っていたという覚えがない。 私は風をだきしめたような思いであった。 私の全身から力が失われていたが、むしろ、磁石と鉄の作用の、その反対の作用が、からだを引き放して行くようであった。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア