檀一雄が感動したのは論外で、彼は仲秋名月を松島まで出かけて眺めるやうな奇妙に古風な男だから、かういふ千古の美談佳話には全くもろいのである。
私が酔つ払つて海辺へ小用に立つと、茶屋の二階の檀一雄が慌てゝ身をのりだして逸まるべからずと叫んだが、彼は私が酔つたまぎれにザンブと海へとびこみ佐渡へ向つてやがて日本海のモクズと消えると思つたのである。
大観堂も遊びにきた。
檀一雄が感動したのは論外で、彼は仲秋名月を松島まで出かけて眺めるやうな奇妙に古風な男だから、かういふ千古の美談佳話には全くもろいのである。
私が酔つ払つて海辺へ小用に立つと、茶屋の二階の檀一雄が慌てゝ身をのりだして逸まるべからずと叫んだが、彼は私が酔つたまぎれにザンブと海へとびこみ佐渡へ向つてやがて日本海のモクズと消えると思つたのである。
大観堂も遊びにきた。