この苦しさの一瞬を通りすぎると、あとは冬でも同じことで、刺す痛たさも無感覚になる。
夏だとこの無感覚がむしろ不愉快で、わざ/\波を起して冷めたさを感じようとするのだが、冬はさすがにその勇気はない。
それでもいくらか手をうごかして水を掻いて、痛む鋭さをヂッとこらへて愉快を覚えるぐらゐの多少のゆとりはあるので、もうちよつと、もうちよつとの間と歯をくひしばつて腹の五臓の底の底まで冷えてくる鋭さを五分間ぐらゐ我慢してゐる。
この苦しさの一瞬を通りすぎると、あとは冬でも同じことで、刺す痛たさも無感覚になる。
夏だとこの無感覚がむしろ不愉快で、わざ/\波を起して冷めたさを感じようとするのだが、冬はさすがにその勇気はない。
それでもいくらか手をうごかして水を掻いて、痛む鋭さをヂッとこらへて愉快を覚えるぐらゐの多少のゆとりはあるので、もうちよつと、もうちよつとの間と歯をくひしばつて腹の五臓の底の底まで冷えてくる鋭さを五分間ぐらゐ我慢してゐる。