このチトセにも、私は私の胃袋に合はせてカストリを用意してもらつたが、近頃はこの店に限らず、東京全体カストリの質が落ちて、ひどく鼻について、飲めなくなつてきた。
薬をのんで仕事をするといふのは無理がある。
先日、ヒロポンに就て書いて以来多くの人々からさう言はれるが、芸術の仕事は必ずしも一概にさうは言へないもの、私の場合、私は考へるだけ考へ、燃焼させるだけ燃焼させた材料を、蒸気のカマの蒸気の如く圧縮して噴出させて表現するやうな方法なのだから、イザ書く時には五日間ぐらゐなら、眠らずに書きあげたいのだ。