縁側は固より棟いっぱい細長く続いている。
けれども患者が縁端へ出て互を見透す不都合を避けるため、わざと二部屋毎に開き戸を設けて御互の関とした。
それは板の上へ細い桟を十文字に渡した洒落たもので、小使が毎朝拭掃除をするときには、下から鍵を持って来て、一々この戸を開けて行くのが例になっていた。
縁側は固より棟いっぱい細長く続いている。
けれども患者が縁端へ出て互を見透す不都合を避けるため、わざと二部屋毎に開き戸を設けて御互の関とした。
それは板の上へ細い桟を十文字に渡した洒落たもので、小使が毎朝拭掃除をするときには、下から鍵を持って来て、一々この戸を開けて行くのが例になっていた。