木村名人、小手をかざして眺めるといふ、あの小手をかざして、眉を掻きながら、盤を睨んで、何か呟いたが、きゝとれず、すぐそのあとで、イカンナ、と呟く。
顔面朱をそゝいだやうである。
シヤウガナイナ、とかすかに呟いて、首をひねりながら、七二銀上ル(四分)指して胸をそらし、両腕を袖口から差しこんで腰に当てて肱をはり、厳然盤をにらむ、が、やゝあつてチラと人々の顔を見廻して、チョッ、舌ツヅミ、何か呟いたが、……タナ、最後のタナだけしか聞きとれない。
木村名人、小手をかざして眺めるといふ、あの小手をかざして、眉を掻きながら、盤を睨んで、何か呟いたが、きゝとれず、すぐそのあとで、イカンナ、と呟く。
顔面朱をそゝいだやうである。
シヤウガナイナ、とかすかに呟いて、首をひねりながら、七二銀上ル(四分)指して胸をそらし、両腕を袖口から差しこんで腰に当てて肱をはり、厳然盤をにらむ、が、やゝあつてチラと人々の顔を見廻して、チョッ、舌ツヅミ、何か呟いたが、……タナ、最後のタナだけしか聞きとれない。