何ものかは分らぬけれど、それは久須美でないことだけが分っていた。
昔、あのとき、あの泥まみれの学校いっぱいに溢れたつ悲惨な難民のなかで、私はしかし無一物そして不幸を、むしろ夜明けと見ていたのだ。
今私がふと地獄に見る私には、そこには夜明けがないようだ。
何ものかは分らぬけれど、それは久須美でないことだけが分っていた。
昔、あのとき、あの泥まみれの学校いっぱいに溢れたつ悲惨な難民のなかで、私はしかし無一物そして不幸を、むしろ夜明けと見ていたのだ。
今私がふと地獄に見る私には、そこには夜明けがないようだ。