燃える火の涯もない曠野のなかで、私は私の姿を孤独、ひどく冷めたい切なさに見た。
人間は、なんてまアくだらなく悲しいものだろう、馬鹿げた悲しさだと私はいつもそんなときに思いついた。
私が入院しているとき、お相撲の部屋の親方だかが腫物か何かで入院しており、一門のお弟子、関取から取的まで、食事のドンブリや鍋に何か御馳走を運んできたり、お酒をぶらさげてきたり賑やかだったが、その一人に十両の墨田川というのは私の同じ町内、同じ国民学校の牛肉屋の子供で、出征の前夜に私の許した一人であった。
燃える火の涯もない曠野のなかで、私は私の姿を孤独、ひどく冷めたい切なさに見た。
人間は、なんてまアくだらなく悲しいものだろう、馬鹿げた悲しさだと私はいつもそんなときに思いついた。
私が入院しているとき、お相撲の部屋の親方だかが腫物か何かで入院しており、一門のお弟子、関取から取的まで、食事のドンブリや鍋に何か御馳走を運んできたり、お酒をぶらさげてきたり賑やかだったが、その一人に十両の墨田川というのは私の同じ町内、同じ国民学校の牛肉屋の子供で、出征の前夜に私の許した一人であった。