三人の女主人に維持された天皇家といふ家族政府の独自な性格、家をまもるに鬼の如くに執念の深い女主人の意志によつて育てられ、その意志の精霊の如くに結実した聖武天皇とその皇后と、そして更にそこから生れた孝謙天皇。
私にとつてこの小説を書かしめる魅力となつた最大なものは、この女帝だ。
それを私が「道鏡」と題したのは、ジャーナリズムに媚びたので、いはば商品としての題名、私はいささかサモしい魂胆であつたに相違ない。
三人の女主人に維持された天皇家といふ家族政府の独自な性格、家をまもるに鬼の如くに執念の深い女主人の意志によつて育てられ、その意志の精霊の如くに結実した聖武天皇とその皇后と、そして更にそこから生れた孝謙天皇。
私にとつてこの小説を書かしめる魅力となつた最大なものは、この女帝だ。
それを私が「道鏡」と題したのは、ジャーナリズムに媚びたので、いはば商品としての題名、私はいささかサモしい魂胆であつたに相違ない。