この小説の題名は孝謙天皇でなければならぬ。
あるひは、女帝時代、家をまもる虫の如き女主人の執拗な意志、その最後の結実としての女帝、さういふものを意味した題名でなければならなかつた。
女帝と道鏡の関係に於ても、私が主として狙つてゐるのは、女帝のかかる独自な性格が創りだす恋愛、その独自な心情によつて選ばれた男が道鏡であつたといふことで、主点はやつぱり女帝にある。
この小説の題名は孝謙天皇でなければならぬ。
あるひは、女帝時代、家をまもる虫の如き女主人の執拗な意志、その最後の結実としての女帝、さういふものを意味した題名でなければならなかつた。
女帝と道鏡の関係に於ても、私が主として狙つてゐるのは、女帝のかかる独自な性格が創りだす恋愛、その独自な心情によつて選ばれた男が道鏡であつたといふことで、主点はやつぱり女帝にある。