女のからだが欲しければ商売女があるのだから、と約束したが、そのとき最も年長二十六になる村山中尉が口をだして、然しアコガレを胸に死ぬといへばキレイだけれども、四人死ぬ、最後に残つた一人がどういふことも出来るわけで、さうなつては先に死ぬ者の気持が無慙だ。
だから特攻に出発ときまつた者だけその出発までトキ子さんをわが物とする定めにしよう。
かう言ひだしたのは彼は中尉で編隊長であり、ほかの者、安川などはまだ一人前とは云へないやうな飛行機のりだから、自分がまッさきに貧乏クヂをひきさうだからで、なるほど然し言はれてみれば先に死ぬ者の気持の暗さは無慙であるから、よろしい、その定めに約束した。