これは五人だけの約束で、トキ子も未亡人もあづかり知らぬところであるから、独裁横暴、いかにも勝手だが、眼前に見る祖国の壊滅、わが身の自爆、それを思へば彼らの心中も同情の涙を禁じがたい。
ところが皮肉なことに、この五人には、いつかな特攻命令が下りない。
そのうち出撃もめつたに無くなり、八月をむかへてから、にわかに二編隊十人、その中に安川がはいつた。
これは五人だけの約束で、トキ子も未亡人もあづかり知らぬところであるから、独裁横暴、いかにも勝手だが、眼前に見る祖国の壊滅、わが身の自爆、それを思へば彼らの心中も同情の涙を禁じがたい。
ところが皮肉なことに、この五人には、いつかな特攻命令が下りない。
そのうち出撃もめつたに無くなり、八月をむかへてから、にわかに二編隊十人、その中に安川がはいつた。