疲労に目がまはるが、走る足をゆるめる気持にもならない。
それから数日、ごつたがへしてゐた基地もあらかた引きあげて後始末の者だけ残り、例のトキ子同盟五名のうち三名は去り、残る者は安川と村山二人、浅草の実家のお寺が焼けて一家不明だといふ妙信とこれも故郷に希望のない京二郎が一しよに残つて、一応部屋のたくさんあいてる星野家へ下宿することになつた。
ところが村山は安川らが基地をとびたつと、もう我慢ができなくなつた。
疲労に目がまはるが、走る足をゆるめる気持にもならない。
それから数日、ごつたがへしてゐた基地もあらかた引きあげて後始末の者だけ残り、例のトキ子同盟五名のうち三名は去り、残る者は安川と村山二人、浅草の実家のお寺が焼けて一家不明だといふ妙信とこれも故郷に希望のない京二郎が一しよに残つて、一応部屋のたくさんあいてる星野家へ下宿することになつた。
ところが村山は安川らが基地をとびたつと、もう我慢ができなくなつた。