雑誌の編輯は芥川家の二階の寝室で、この寝室では芥川龍之介がガス管をくはへて死に損つたことがあるさうだが、そのガス管は床の間の下にまだ有つたし、部屋いつぱい青い絨氈をしきつめて、日当りは良かつたが陰鬱な部屋だつた。
それは絨氈の色のせゐだ。
この絨氈は芥川全集の表紙に貼つた青い布の余りを用ひたもので(僕の記憶がまちがつてゐなければ)だから死んだ芥川には直接関係のない絨氈だつた。
雑誌の編輯は芥川家の二階の寝室で、この寝室では芥川龍之介がガス管をくはへて死に損つたことがあるさうだが、そのガス管は床の間の下にまだ有つたし、部屋いつぱい青い絨氈をしきつめて、日当りは良かつたが陰鬱な部屋だつた。
それは絨氈の色のせゐだ。
この絨氈は芥川全集の表紙に貼つた青い布の余りを用ひたもので(僕の記憶がまちがつてゐなければ)だから死んだ芥川には直接関係のない絨氈だつた。