念のためまた階段を上って、彼の部屋の前まで来ると、障子を五六寸明け放したまま、真中に手枕をしてごろりと向うむきに転がっているものがすなわち彼であった。
「森本さん、森本さん」と二三度呼んで見たが、なかなか動きそうにないので、さすがの敬太郎もむっとして、いきなり室に這入り込むや否や、森本の首筋を攫んで強く揺振った。
森本は不意に蜂にでも螫されたように、あっと云って半ば跳ね起きた。
念のためまた階段を上って、彼の部屋の前まで来ると、障子を五六寸明け放したまま、真中に手枕をしてごろりと向うむきに転がっているものがすなわち彼であった。
「森本さん、森本さん」と二三度呼んで見たが、なかなか動きそうにないので、さすがの敬太郎もむっとして、いきなり室に這入り込むや否や、森本の首筋を攫んで強く揺振った。
森本は不意に蜂にでも螫されたように、あっと云って半ば跳ね起きた。