元々村へ出るには、沢辺まで降りて、沢伝いに里へ下るのだから、俄雨で谷が急にいっぱいになったが最後、米など背負って帰れる訳のものでない。
森本は腹が減って仕方がないから、じっと仰向に寝て、ただ空を眺めていたところが、しまいにぼんやりし出して、夜も昼もめちゃくちゃに分らなくなったそうである。
「そう長い間飲まず食わずじゃ、両便とも留まるでしょう」と敬太郎が聞くと、「いえ何、やっぱりありますよ」と森本はすこぶる気楽そうに答えた。
元々村へ出るには、沢辺まで降りて、沢伝いに里へ下るのだから、俄雨で谷が急にいっぱいになったが最後、米など背負って帰れる訳のものでない。
森本は腹が減って仕方がないから、じっと仰向に寝て、ただ空を眺めていたところが、しまいにぼんやりし出して、夜も昼もめちゃくちゃに分らなくなったそうである。
「そう長い間飲まず食わずじゃ、両便とも留まるでしょう」と敬太郎が聞くと、「いえ何、やっぱりありますよ」と森本はすこぶる気楽そうに答えた。