帳場の前を通る時に、まだですかとわざと立ち留って聞く事さえあった。
けれどもその頃は自分がまた思い返して、位置の運動を始め出した出花なので、自然その方にばかり頭を専領される日が多いため、これより以上立ち入って何物をも探る事をあえてしなかった。
実を云うと、彼は森本の予言通り、衣食の計のために、好奇家の権利を放棄したのである。
帳場の前を通る時に、まだですかとわざと立ち留って聞く事さえあった。
けれどもその頃は自分がまた思い返して、位置の運動を始め出した出花なので、自然その方にばかり頭を専領される日が多いため、これより以上立ち入って何物をも探る事をあえてしなかった。
実を云うと、彼は森本の予言通り、衣食の計のために、好奇家の権利を放棄したのである。