すると家康も一兵卒で戦場へでると、臆病者で物の役に立たないやうな男であつたかも知れぬ。
実際彼は小心で、驚くたびに顔色を変へるといふ人物でもあつたのである。
幸ひ彼は桶屋の倅や百姓の二男坊や足軽の家などに生れずに、大将の家に生れて、始めからさういふ教育を受け、戦争を自主的に行ふ立場であつたから、兵卒なら発狂する線を踏み越えて意慾的な行動をすることができたのかも知れない。
すると家康も一兵卒で戦場へでると、臆病者で物の役に立たないやうな男であつたかも知れぬ。
実際彼は小心で、驚くたびに顔色を変へるといふ人物でもあつたのである。
幸ひ彼は桶屋の倅や百姓の二男坊や足軽の家などに生れずに、大将の家に生れて、始めからさういふ教育を受け、戦争を自主的に行ふ立場であつたから、兵卒なら発狂する線を踏み越えて意慾的な行動をすることができたのかも知れない。