実際彼は小心で、驚くたびに顔色を変へるといふ人物でもあつたのである。
幸ひ彼は桶屋の倅や百姓の二男坊や足軽の家などに生れずに、大将の家に生れて、始めからさういふ教育を受け、戦争を自主的に行ふ立場であつたから、兵卒なら発狂する線を踏み越えて意慾的な行動をすることができたのかも知れない。
彼の足跡をつぶさにふりかへると、この想像も必ずしも奇矯ではないやうである。
実際彼は小心で、驚くたびに顔色を変へるといふ人物でもあつたのである。
幸ひ彼は桶屋の倅や百姓の二男坊や足軽の家などに生れずに、大将の家に生れて、始めからさういふ教育を受け、戦争を自主的に行ふ立場であつたから、兵卒なら発狂する線を踏み越えて意慾的な行動をすることができたのかも知れない。
彼の足跡をつぶさにふりかへると、この想像も必ずしも奇矯ではないやうである。