坂口安吾 『母の上京』 夏川はそれが怖しかつた。 夏川は変態的な情慾にはてんから興味をもち得ないたちであつたが、それとは別に、ひとつの純情に対するいたはりは心に打ち消すわけに行かない。 すりよるヒロシの体臭が不快であつたが、それを邪慳にするだけの潔癖もなかつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア