彼はこの現実から遊離して、まさしく品格の灯の中に棲み、切に下品なるものを憎むが、あらゆる人を常に許してゐるのである。
それは畸形な道化者の姿であつたが、又、何人がその品格を笑ひ得ようか。
然し、夏川は、ねむれぬ夜や、起上る気力とてもない朝の寝床の中なぞで、うそ寒い笑ひの中でヒロシの妙にトンチンカンな気品を思ひ描いてみたものだ。
彼はこの現実から遊離して、まさしく品格の灯の中に棲み、切に下品なるものを憎むが、あらゆる人を常に許してゐるのである。
それは畸形な道化者の姿であつたが、又、何人がその品格を笑ひ得ようか。
然し、夏川は、ねむれぬ夜や、起上る気力とてもない朝の寝床の中なぞで、うそ寒い笑ひの中でヒロシの妙にトンチンカンな気品を思ひ描いてみたものだ。