然し、夏川は、ねむれぬ夜や、起上る気力とてもない朝の寝床の中なぞで、うそ寒い笑ひの中でヒロシの妙にトンチンカンな気品を思ひ描いてみたものだ。
笑ひを噛み殺さずにゐられぬやうな気持にもなるが、又、奇妙に切ない気持になつた。
ともかく五十女の情慾と変態男の執念が唐紙の一つ向ふで妙チキリンな伊達ひきの火花をちらしてゐるおかげで、底なしの泥沼の一足手前でふみとゞまつてゐられる。
然し、夏川は、ねむれぬ夜や、起上る気力とてもない朝の寝床の中なぞで、うそ寒い笑ひの中でヒロシの妙にトンチンカンな気品を思ひ描いてみたものだ。
笑ひを噛み殺さずにゐられぬやうな気持にもなるが、又、奇妙に切ない気持になつた。
ともかく五十女の情慾と変態男の執念が唐紙の一つ向ふで妙チキリンな伊達ひきの火花をちらしてゐるおかげで、底なしの泥沼の一足手前でふみとゞまつてゐられる。