彼等はそろつて変貌した、形だけ。
然し小林が戦争の影響によつて、「無常といふこと」の如き諦観へ落ちこんで行つたことに就ては、多くの論ずべきことがある。
彼はイコヂで、常に傲然肩を怒らして、他に対して屈することがないやうに見えるけれども、実際は風にもそよぐやうな素直な魂の人で、実は非常に鋭敏に外部からの影響を受けて、内部から変貌しつゞけた人であり、この戦争の影響で、反抗や或ひは逆に積極的な力の論者となり得ずに諦観へ沈みこんで行つたことなぞも、彼にとつて自然であつても、私は必ずしも文学的に「望ましい」変貌であつたとは思つてゐない。