それは然し私の心の中の話で、私は類例の少いグウタラな人間だから、酒の飲めるうちはノンダクレ、酒が飲めなくなると、ひねもす碁会所に日参して警報のたびに怒られたり、追ひだされたり、碁も打てなくなると本を読んでゐた。
防空演習にでたことがないから防護団の連中はフンガイして私の家を目標に水をブッカケたりバクダンを破裂させたり、隣組の組長になれと云ふから余は隣組反対論者であると言つたら無事通過した。
近所ではキチガヒだと思つてゐるので、年中ヒトリゴトを呟いて街を歩いてゐるからで、私と土方のT氏、これは酔つ払ふと怪力を発揮するので、この両名は別人種さはるべからずといふことになつて無事戦争を終つた。