もつとも旅館の息子は川の水をヂャブリとくんで平気でお茶をわかすが、利根川もこのへんは下流であり、あるとき舟のすぐ横へ暗紫色のふくれあがつた土左衛門が流れてきたことがあつた。
この土左衛門は兵隊で、四日前に溺れて死んで、その聯隊の兵隊が毎日沿岸を探し廻つてゐたのである。
あるとき小舟の中でねころんでゐると百米ほど下流に何百人の人だかりに気がついたので、ザブンと飛びこんで泳ぎついてみると、今しも人が死んだところだ。
もつとも旅館の息子は川の水をヂャブリとくんで平気でお茶をわかすが、利根川もこのへんは下流であり、あるとき舟のすぐ横へ暗紫色のふくれあがつた土左衛門が流れてきたことがあつた。
この土左衛門は兵隊で、四日前に溺れて死んで、その聯隊の兵隊が毎日沿岸を探し廻つてゐたのである。
あるとき小舟の中でねころんでゐると百米ほど下流に何百人の人だかりに気がついたので、ザブンと飛びこんで泳ぎついてみると、今しも人が死んだところだ。