川底の暗さのために、腕だけしか見えなかつたのは、まだしも私の幸せであつたらう。
それは子供の片腕だつた。
私はそれを掴んで浮き上つたのだが、水の中の子供の身体などは殆ど重量の手応へがないもので、ゴボウを抜くといふその手応へを私は知らないが、あんまり軽くヒョイと上つてきたのでびつくりした程だつた。
川底の暗さのために、腕だけしか見えなかつたのは、まだしも私の幸せであつたらう。
それは子供の片腕だつた。
私はそれを掴んで浮き上つたのだが、水の中の子供の身体などは殆ど重量の手応へがないもので、ゴボウを抜くといふその手応へを私は知らないが、あんまり軽くヒョイと上つてきたのでびつくりした程だつた。