人の姿がむれてゐたのは墓地の工事場と、魚屋の店内で、ちやうど夕方で、オカミさん達が入れ代り立ち代り買ひに来て、異様な人物が二人店先でマグロを食つて焼酎をのんでゐるから、驚いて顔をそむけてゐる。
だが、心には何物かゞあつたであらう。
長い戦争の年内を通観して、やつぱりこの日は最も忘れ得ぬ日であり、なつかしい日だ。
人の姿がむれてゐたのは墓地の工事場と、魚屋の店内で、ちやうど夕方で、オカミさん達が入れ代り立ち代り買ひに来て、異様な人物が二人店先でマグロを食つて焼酎をのんでゐるから、驚いて顔をそむけてゐる。
だが、心には何物かゞあつたであらう。
長い戦争の年内を通観して、やつぱりこの日は最も忘れ得ぬ日であり、なつかしい日だ。