官兵衛は自分の見透しに頼りすぎ、一身の賭博に思ひつめて、主家の思惑といふものを軽く見すぎたのだ。
世の中は己れを心棒に廻転すると安易に思ひこんでゐるのが野心的な青年の常であるが、世間は左様に甘くない。
この自信は必ず崩れ、又いくたびか崩れる性質のものであるが、崩れる自信と共に老いたる駄馬の如くに衰へるのは落第生で、自信の崩れるところから新らたに生ひ立ち独自の針路を築く者が優等生。
官兵衛は自分の見透しに頼りすぎ、一身の賭博に思ひつめて、主家の思惑といふものを軽く見すぎたのだ。
世の中は己れを心棒に廻転すると安易に思ひこんでゐるのが野心的な青年の常であるが、世間は左様に甘くない。
この自信は必ず崩れ、又いくたびか崩れる性質のものであるが、崩れる自信と共に老いたる駄馬の如くに衰へるのは落第生で、自信の崩れるところから新らたに生ひ立ち独自の針路を築く者が優等生。