けれども必死の裏切であるから憲秀新六郎も油断はない。
氏直に訴へられては破滅であるから、左馬助の寝室に見張の者を立てゝおいたが、左馬助は具足櫃に身をひそめ、具足を本丸へとゞけるからと称して小姓に担ぎださせ、無事氏直の前に立戻ることができた。
父兄の陰謀を訴へ、密告の恩賞には父兄の命を助けてくれと懇願する、憲秀新六郎は時を移さず捕はれて、左馬助の苦衷憐むべしといふので、首をはねず、牢舎にこめる、寸前のところで陰謀は泡と消えた。
けれども必死の裏切であるから憲秀新六郎も油断はない。
氏直に訴へられては破滅であるから、左馬助の寝室に見張の者を立てゝおいたが、左馬助は具足櫃に身をひそめ、具足を本丸へとゞけるからと称して小姓に担ぎださせ、無事氏直の前に立戻ることができた。
父兄の陰謀を訴へ、密告の恩賞には父兄の命を助けてくれと懇願する、憲秀新六郎は時を移さず捕はれて、左馬助の苦衷憐むべしといふので、首をはねず、牢舎にこめる、寸前のところで陰謀は泡と消えた。