とんだ人違ひを致して相済まぬ仕儀でござつた。
あの左馬助は父の悪逆に忠孝の岐路に立ち父兄の助命を恩賞に忠義の道を尽した健気な若者、年に似合はぬ天晴な男でござる。
この新六郎めは父憲秀と謀り主家を売つた裏切者、かやうな奴が生き残つてお歴々との同席、本人の面汚しはさることながら、同席の武辺者がとんだ迷惑などゝ考へてをりましたもので、殿下のお言葉、よくも承りませず、新六郎とカン違ひを致した。
とんだ人違ひを致して相済まぬ仕儀でござつた。
あの左馬助は父の悪逆に忠孝の岐路に立ち父兄の助命を恩賞に忠義の道を尽した健気な若者、年に似合はぬ天晴な男でござる。
この新六郎めは父憲秀と謀り主家を売つた裏切者、かやうな奴が生き残つてお歴々との同席、本人の面汚しはさることながら、同席の武辺者がとんだ迷惑などゝ考へてをりましたもので、殿下のお言葉、よくも承りませず、新六郎とカン違ひを致した。