彼はパードレに向つて、自分は切支丹であるために太閤の機嫌をそこね、昇進もおくれ禄高も少い、と言つて、暗に切支丹を韜晦する自分の立場を合理化し、一方に禅に帰依して太閤の前をつくろつてゐた。
尤も之には両者の立場の相違もある。
行長は太閤の寵を得てをり、如水はさらでも睨まれてゐる。
彼はパードレに向つて、自分は切支丹であるために太閤の機嫌をそこね、昇進もおくれ禄高も少い、と言つて、暗に切支丹を韜晦する自分の立場を合理化し、一方に禅に帰依して太閤の前をつくろつてゐた。
尤も之には両者の立場の相違もある。
行長は太閤の寵を得てをり、如水はさらでも睨まれてゐる。