京城の一番乗は言ふまでもなく行長だつたが、一日遅れた清正は狡猾な策をめぐらし、自分の京城入城を知らせる使者を誰よりも早く名護屋本営へ走らせた。
この報告には一番乗とは書き得ないので、たゞ今入城、と書いておいたが、一番早く入城の報告を行ふことによつて太閤に一番乗を思ひこませるためであつた。
清正は行長にだしぬかれた怒りと一番乗が最大関心の大事であつたが、行長は一番乗の報告などにかけづらつてはゐられなかつた。
京城の一番乗は言ふまでもなく行長だつたが、一日遅れた清正は狡猾な策をめぐらし、自分の京城入城を知らせる使者を誰よりも早く名護屋本営へ走らせた。
この報告には一番乗とは書き得ないので、たゞ今入城、と書いておいたが、一番早く入城の報告を行ふことによつて太閤に一番乗を思ひこませるためであつた。
清正は行長にだしぬかれた怒りと一番乗が最大関心の大事であつたが、行長は一番乗の報告などにかけづらつてはゐられなかつた。