救援軍の大将李如松は和議などは不要、ただの一撃、叩きつぶしてしまふと息まいてゐるが、之を制して、五十日間の休戦を約束させ、単独鴨緑江を渡つて平壌の行長と交渉を始めてゐた。
行長は根が正直者、国を裏切り暗躍に狂奔してゐるが、陰謀はその本性ではない。
よしなき戦争は罪悪だといふ単純な立前で、三国いづれの立場からもこの戦争で利得を受ける者はないのだから、いづれの思ひも同じこと、如何なる陰謀悪徳を重ねても和議には代へられぬ筈ときめてゐる。
救援軍の大将李如松は和議などは不要、ただの一撃、叩きつぶしてしまふと息まいてゐるが、之を制して、五十日間の休戦を約束させ、単独鴨緑江を渡つて平壌の行長と交渉を始めてゐた。
行長は根が正直者、国を裏切り暗躍に狂奔してゐるが、陰謀はその本性ではない。
よしなき戦争は罪悪だといふ単純な立前で、三国いづれの立場からもこの戦争で利得を受ける者はないのだから、いづれの思ひも同じこと、如何なる陰謀悪徳を重ねても和議には代へられぬ筈ときめてゐる。