家康だつた。
秀吉は貫禄に就て考へる。
自分自身の天下の貫禄に就て考へ貫禄はその自体に存するよりも、時代の流行の中に存し、一つ一つは虫けらの如くにしか思はなかつた民衆たちのその虫けらのやうな無批判の信仰故にくずれもせずに支持されてきた砂の三角の頂点の座席にすぎないことを悟つてゐた。
家康だつた。
秀吉は貫禄に就て考へる。
自分自身の天下の貫禄に就て考へ貫禄はその自体に存するよりも、時代の流行の中に存し、一つ一つは虫けらの如くにしか思はなかつた民衆たちのその虫けらのやうな無批判の信仰故にくずれもせずに支持されてきた砂の三角の頂点の座席にすぎないことを悟つてゐた。