はつきり言ふと、この男はたゞ家康が嫌ひなのだ。
昔から嫌ひであつた。
それも骨の髄から嫌ひだといふ深刻な性質のものではなく、なんとなく嫌ひで時々からかつてみたくなる性質の――彼は第一骨の髄まで人を憎む男ではなく、風流人で、通人で、その上に戦争狂であつたわけだ。
はつきり言ふと、この男はたゞ家康が嫌ひなのだ。
昔から嫌ひであつた。
それも骨の髄から嫌ひだといふ深刻な性質のものではなく、なんとなく嫌ひで時々からかつてみたくなる性質の――彼は第一骨の髄まで人を憎む男ではなく、風流人で、通人で、その上に戦争狂であつたわけだ。