その答礼に利家の屋敷を訪れた家康は、その夜三成一派から宿所を襲撃されるところであつたが、万善の用意は家康の本領、はつたイノチを最後の瀬戸際まで粗末に扱ふ男ではない。
身辺の護衛はもとより、ハダシに一目散、なりふり構はず水火かきわけて逃げだす用意のある男。
その用心に三成は夜襲をあきらめ、島左近は地団太ふんで、大事去れり、あゝ天下もはや松永弾正、明智光秀なし、と叫んだが、要するに島左近は松永明智の旧時代の男であつた。
その答礼に利家の屋敷を訪れた家康は、その夜三成一派から宿所を襲撃されるところであつたが、万善の用意は家康の本領、はつたイノチを最後の瀬戸際まで粗末に扱ふ男ではない。
身辺の護衛はもとより、ハダシに一目散、なりふり構はず水火かきわけて逃げだす用意のある男。
その用心に三成は夜襲をあきらめ、島左近は地団太ふんで、大事去れり、あゝ天下もはや松永弾正、明智光秀なし、と叫んだが、要するに島左近は松永明智の旧時代の男であつた。