この男は時代や流行に投じる媚がなかつたが、時代の流れから投影される理想もなかつた。
彼は通俗の型を決定的に軽蔑し、通俗を怖れる理由を持たない代りに、ひとりよがりで、三成すらも自分の趣味の道具のひとつに考へてゐるばかりであつた。
家康も直江山城を怖れなかつた。
この男は時代や流行に投じる媚がなかつたが、時代の流れから投影される理想もなかつた。
彼は通俗の型を決定的に軽蔑し、通俗を怖れる理由を持たない代りに、ひとりよがりで、三成すらも自分の趣味の道具のひとつに考へてゐるばかりであつた。
家康も直江山城を怖れなかつた。